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「銘柄豚」と「命名豚」の違い

社団法人中央畜産会による
「産地など表示食肉の生産・出荷などの適正化に関する指針」、
そして「畜畜BanBan」の銘柄畜産物に関する規定から外れる、
内容が伴わない豚肉を「銘柄豚」と呼んではいけないと思います。

内容が乏しい、ただ命名(ネーミング)しただけの豚肉は、
「銘柄豚」とは区別して、
“命名豚”、または“ネーミング豚”と呼んだほうがいいと思います。

また、商標登録されたら即、「銘柄豚」になるわけではないと思います。

 商標登録豚 ≠ 銘柄豚

そして、「銘柄豚」は、
生産者・販売者が決めるものではないと思います。

消費者に認めていただいて初めて「銘柄豚」になると思います。

したがい、「銘柄豚」を築き上げるためには、
長い年月の地道な努力が必要となります。

言い換えると、毎日の一つ一つの積み重ねの結果を
消費者に評価していただいた時に
真の「銘柄豚」になるということだと思います。


        ***********

(この文書は、2007年11月13日に作成した文書
 ~「豚肉:黒豚と銘柄豚」について考える~
 を修正したものです。)

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「銘柄豚」 ~地域団体商標制度~

2006年4月1日から「地域団体商標制度」がスタートしました。

「地域団体商標制度」とは、
特許庁のパンフレットを見ると、

 ~地域の名称及び商品〔役務〕の名称等からなる商標について、
  一定の範囲で周知となった場合には、
  事業協同組合等の団体による地域団体商標の登録を認める制度~

のことです。

特許庁ホームページにある
‘地域団体商標制度の部屋’を参照すると、
今年5月12日時点で、
426件の地域団体商標が登録査定されますが、
畜肉では牛(牛肉)の登録がほとんどで、
豚(豚肉)は少ないようです。

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「銘柄豚」 ~日本各地の銘柄豚・命名豚~

財団法人日本食肉消費総合センターのホームページにある
【銘柄情報】に「銘柄豚肉地図(平成17年3月調査)」が掲載されています。

そこには、255の銘柄豚肉の事例が紹介されていますが、
各都道府県から聞き取り調査をした銘柄を掲載したものなので
日本各地の銘柄豚・命名豚がすべて掲載されているわけではありません。

次に、‘豚’、そして‘ポーク’が含まれる
商標登録(出願中も含め)を検索してみました。

ヒットした商標登録をざっと見ると、
上記の「銘柄豚肉地図(平成17年3月調査)」には掲載されていない
多くの‘豚’、‘ポーク’が商標登録されています。

もちろん、商標登録すれば「銘柄豚」になるわけではありません。

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「銘柄豚」 ~畜畜BanBan情報提供者利用規約~

社団法人中央畜産会が運営する
銘柄畜産物の情報を知るサイト
‘畜畜BanBan’の情報提供者利用規約の
第3条(銘柄畜産物)第2項に
銘柄化についての規定があります。

・・・引用・・・
 銘柄化とは、つぎの全ての要件を満たすことが必要です。
 (1)国内生産(飼養または加工)であること
 (2)生産者及び飼養品種が明確なもの
 (3)飼養方法・加工方法に基準・特徴をもつもの
 (4)固有の商品名称が市場的に確立されていること
・・・引用終わり・・・

また、情報提供者利用規約別紙5の
畜畜BanBan掲載情報ガイドラインに
次の注意事項が明記されています。

・・・引用・・・
 (1)違法性
  食品の表示に関する各種法律(JAS法・不当表示防止法など)に
  違反しないように次のような表示・表現はしないこと
   ① 実際のものよりも著しく優良であると
      一般消費者に誤認させる表示・表現
   ② 品質を誤認させるような文字、絵、写真などの表現
   ③ 虚偽又は誇大な表示
 (2)趣旨性 =省略=
 (3)正確性
   ・ 曖昧で不明確な表現はしないこと
   ・ 証拠で確認できないことは掲載しないこと
   ・ 内容が誇大にならないように謙虚な表現をすること
 (4)客観性
   ・ 客観的な事実の表示を第一とすること
   ・ 目標やモットーや想いなどの主観も一概に排除されないが、
     主観であることが分かるような表現を用いること
 (5)公正性
   ・ 他の銘柄との公正な競争を害しないこと
 (6)自己責任性 =省略=
 (7)実効性 =省略=
・・・引用終わり・・・

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「銘柄豚」 ~銘柄豚に関するガイドライン~

農林水産省が1990年度に実施した
「食肉産地等表示基準策定普及事業」において、
社団法人中央畜産会を事務局として検討委員会が設けられ、
その検討委員会がとりまとめた
「産地など表示食肉の生産・出荷などの適正化に関する指針」が、
「銘柄豚」に関するガイドラインになると思います。

また、中央畜産会が開設している
銘柄畜産物の生産情報を提供するサイト
「畜畜BanBan」の情報提供者利用規約の
第3条に銘柄畜産物に関する規定があります。

これも「銘柄豚」に関するガイドラインになると思います。

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「銘柄豚」 ~銘柄豚の定義~

銘柄豚の定義を直接定める法律はありませんので、
銘柄(ブランド)の命名(ネーミング)は、
命名者が自由にできることになります。

しかし、命名にあたって、
食品の表示を規制する法律等(JAS法、食品衛生法、景品表示法など)を
遵守することは当然のことです。

さらに、法律違反と問われないとしても、
消費者を(優良)誤認させる可能性のある
‘曖昧な’、‘大げさな’、そして‘紛らわしい’表示は
使用しないことが望ましいのは言うまでもありません。

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スーパーで売られている銘柄豚・命名豚 ~その3~

「飛騨ポーク」について
売場に掲げられていたパネルの説明をもとに調べたところ、
「飛騨ポーク」は次のような豚であると推定されます。

 ①生産農場 : 岐阜県高山市丹生川町にある養豚場
            (本社所在地は愛知県小牧市)
 ②給餌方法 : リキッドフィーディング(食品残渣の利用)
 ③屠畜場   : 名古屋市にある屠畜場
 ④加工会社 : 愛知県内にある加工施設

上記から「飛騨ポーク」は、
次のようにまとめることができると思います。

 ~愛知県資本により岐阜県下で飼育された豚。
   成豚は愛知県へ移送し、愛知県で、と畜・解体・加工され、
   愛知県資本のスーパーで販売されている。
   畜種は未確認。‘飛騨’は飼養地の地名。
   したがい、「飛騨ポーク」は“飛騨で飼養された豚肉”のこと。~

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スーパーで売られている銘柄豚・命名豚 ~その2~

「育味豚(いくみとん)」と「薩摩悠健豚(さつまゆうけんとん)」は、
商標登録されていますが、
「飛騨ポーク」は商標登録されていません。

「育味豚」の定義、畜種・投与飼料・飼育期間などの概要について
調べてみましたが、明確には示されていないようです。

ただし、2004年6月24日にオープンしたショッピングセンターに関するプレスリリースに、

 ~抗生物質や合成抗菌剤を使用しない飼料で育てた
   こだわりのポーク「育味豚(いくみとん)を展開いたします。~

との記載がありました。

「薩摩悠健豚」の定義、概要について調べたところ、
2006年8月21日付けのプレスリリース
「愛知悠健康豚・薩摩悠健豚の販売開始について」
というプレスリリースがありました。

それによると、「愛知悠健豚」と「薩摩悠健豚」は、

 ~6種類のハーブと亜麻仁の種を資料に混ぜて、
  健康維持に役立つ『α-リノレン酸』を
  バランス良く含んだヘルシーな豚肉で、
  愛知・鹿児島の2県下25飼育場で育てられた国産豚であり、
  販売する豚肉の生産者が特定できるため、
  パネルに指定農場生産者の顔写真を載せている”~

だそうです。

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スーパーで売られている銘柄豚・命名豚 ~その1~

豚の歴史は、交配、品種改良の歴史です。

しかし、スーパーの精肉売場などに掲示されている
POP、ポスターなどの販売促進のためのツールを見ても、
豚の品種を説明しているものは少ないと思います。

スーパーでよく見かけるのは、
‘命名豚肉’(名前をつけた豚肉、ネーミングポーク)の販売だと思います。

そこで、岐阜市内のスーパーの精肉売場で
販売されている国産豚肉を調べてみました。

店舗  通常豚肉     命名豚肉          黒 豚
A店  国産豚肉    岐阜県産育味豚     鹿児島産黒豚
B店  国内産豚肉     ---        熊本・宮崎産六白黒豚
C店   ---    薩摩悠健豚鹿児島産  鹿児島産黒豚
D店  国内産豚肉  飛騨ポーク岐阜県産   霧島黒豚宮崎県産

 ※調査日:2007年11月10日(土)午後


極上銘柄豚―生産者がすすめる豚肉料理

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  • 作者: おばま 由紀
  • 出版社/メーカー: チクサン出版社
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 単行本



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「イベリコ豚」は「黒豚」か? (2)

全身が真っ黒な豚(純黒血統豚)、
すなわち‘黒い豚’の「イベリコ豚 Black Iberian 」でも、
バークシャー種ではないので
「黒豚」と表示して販売することは、
前出の「食品小売品質基準」の
「黒豚」の定義に反することになります。

しかし、豚の品種であるBlack Iberianを日本語に訳すと
‘イベリコ黒豚’になるし、
フランスのPorc Noir de Bigorreを日本語に訳すと
‘ビゴーレ黒豚’となります。

さらに、「世界家畜品種事典」を見ると、
「北京黒豚Beijing Black」、「嘉興黒豚Jiaxing Black」など
品種名に‘黒豚’が入っている品種が多くありますが、
「食品小売品質基準」には
どのように表示してよいのか明確な説明は見当たりません。


世界家畜品種事典

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  • 作者: 正田 陽一
  • 出版社/メーカー: 東洋書林
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本



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